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​sentences

幼い頃から手の中におさまる

小さな立体物の中から

特別なものを探し

それを“お守り”にすることが

多くありました

 

小学生の頃

友人と下校しているとき

「りんちゃんはお守りにするのが好きだよね」

と不意に言われました

そのときも下校中に拾った小石のようなものを

握っていました

 

そのときはじめて

自分がお守りというものに

何かしらの思い入れがあるのではないか

ということを知りました

 

それ以降「お守りとは何か」

ということを漠然と考えながら

ときには調べてみたり、ひとと話をしたりして

 

お守りについて

考えを巡らせ、作品を制作するなどしています

 

長らくお守りは「もの」である

という前提を自分のなかに作ってしまっていましたが

最近はパートナーから

「たとえばりんちゃんにとって本はお守りだよね」と

言われてからは

お守りは「もの」に限らないというふうに

考えるようになりました

 

きっとそれはあたりまえのことですが

そのときの私にはとても衝撃がありました

物を制作する仕事ゆえか

物に過度な期待をしていたのだと思います

 

私が幼い頃から大切にしている物語には

目に見えないものを大切することが

たくさん書かれていて胸に刻んでいて

再三私も大切にしてきたつもりでしたが

そんなところは一致していなかったのですね

 

図書館が目の前にある家で育ち

何かあったら本を読み、何もなくても本を読み

悲しいとき迷ったときに、立ち戻る本がある

それは確かにお守りでした

 

きっとそれが歌の人もいるでしょうし

風景の人もいるでしょう

そのような無形の何かを

大事にしながら生きている人のことを考えながら

 

私は制作を続けていきます

誰かのお守りになるようなもの

私のお守りになるようなものを

自然と作れるようにと思います

​2021.4.20 RIN KAMEKURAとしての活動をはじめる

​2020.3 武蔵野美術大学工芸工業学科 デザインクラフトコース金工専攻 卒業

2018.3 武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 卒業

1994.2 東京都にうまれる

 

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